読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

黒五八白の捨て猫たち

答えのその先、深淵に入り込んだ言の葉達を、見境もなく捨てていきます。問うとすれば、それは人の探究心だけ。

おならが、ほぼうんこという丸の内サディスティック

 

タイトルが既に結論、

排泄の結論もまたうんこ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

分かっていた。

腸内環境が破壊されることは。

 

 

 

 

経験的にも、

遺伝子的にも、

私は辛いものが苦手だ。

 

嫌いではない、

程度はあるけど、むしろ好き。

 

先祖から引き継がれている、

染色体或いはミトコンドリアなのかわからない、

宿命的な檻から逃れられず辛みが体質的に合わないという軽い絶望。

 

私の愛すべき腸内細菌たちでも分解できない、

分解できない故の停滞、腐敗、便P

辛さは天敵だ。 

 

勿論、日常は辛いを避けている、

が、しかし。

 

 

 

 

中本。

 

 

 

蒙古タンメンだけは別だ。

 

 

彼の辛さが引き起こす、

お腹ピーピー別名OPPから、

軽度の便秘が引き起こす、

 

宿命的なお腹ぽっこりと不快感を、

盲目的な旨さがいとも軽々と上回る。

 

 

 

とはいえ。

 

 

 

 

私は辛さレベル3の味噌タンメンだ。

とはいえ、発汗量はただものでない、つまり普通に少し辛い。

 

 

 

 

そして。

 

 

 

 

翌日、いとも簡単に軽いOPPになるが歯切れ悪く、

朝からお腹ぽっこりな状態で常磐線に乗った。

 

 

北千住あたりで運良く座れた私のおけつは、

ほのかに悲鳴を上げ始める。

 

ある種、病名に急性〜とつくような、

今南千住でも三河島でも途中下車を辞さない、

激流のごとく押し寄せる便意があるわけではない、ちょっとした下腹部の異変。

 

そんな違和感を感じながら山手線に乗り、

やがて我慢が引き起こす気体発散に対する欲望と葛藤。

 

が、車内という密室への気体の影響度を自閉的に想像し、

溢れそうな思いをまた肛門から大腸へ追いやる。

 

そうして上からも下からも、

気体が押し込められ膨張した大腸付近を背負いながら、

職場の最寄駅である新宿に降り立つことになる。

 

 

 

 

 

 

限界だった。

 

 

 

 

 

 

押し込められた臭気をまとうその悪魔は、

下半身の体内で圧縮され濃度を増すことによって膨張し圧迫していた。

 

 

 

 

今だ。

 

 

 

 

 

山手線から丸の内線への乗り換えるその道のり、

例えば車内に比べて地下、というだけの緩やかな密室。

 

今しかない。

押し縮められたその気体を今、放つ、放ち、放て。

 

改札を通り過ぎ階下を降るその刹那、

異臭による周囲の迷惑が最大限に分散するその三次元空間、

丸の内線という地下&車内という高度な密室空間が目前に迫ったその時、

 

 

 

した。

 

 

幽遊白書でいう魔封環レベルの魔力を臭力を、

高レベルまで引き上げられたアルカリ性の気体を、

 

私は放った。

 

異臭という不協和音は、

雑踏と雑音、地下空間にかき消され、

そして私は世界は平穏を取り戻すはずだった・・・。

 

 

しかし。

 

 

 

 

放ってからおよそ5秒後。やつは付いてきた。

私の鼻先に漂う絶望的な汚臭。

 

 

気体はおよそ液体や個体のそれを超えるのか、揮発性の高い液体、引火したら小爆発、さらに高濃度の毒パンデミック

 

肛門から外への動線上に排気されたおなら。

私はおなら発射方向とは逆に歩行し前進しているのになぜ。

 

丸の内の地下空間の一部、

ホットスポットに取り残されるはずのおなら、

雲散霧消するおならがなぜ私の前に現れる。

 

それはよくもわからない流体力学からして自然なのか不自然なのか。

 

その影響範囲はどの程度なのか罪なのか。

 

私の鼻先で済んでいたのであれば有り難き。

 

人の鼻先に達した場合、

人の時間を2秒ほど奪う可能性のある衝撃臭。 

 

臭い。

 

しかしどれほど臭いかは、

本人の経験に基づく相対的な感覚である。

 

めっちゃ臭いは、

人によってはカマンベールチーズかもしれないし、

人によってはシュールストレミングかもしれないし、

とにかくめっちゃレベルは人によって違うし普段は数値化されない。

 

すべての感覚は過去感覚との相対によって規定される。

 

としても。

 

それは個人の経験も持ち主もすべて超越するような圧倒的な異臭、

我が子であるおならが、まさかうんこだったは。

 

自らを否定したくなる衝動にかられる匂いが故に、

身からでた錆びは自分でケツを拭かなければならない、

ここで卒倒したらぼくはぼく自身に飲み込まれることになる、

 

嫌だ嫌だ嫌だ、これがおれの自意識。

この絶対的な腐敗臭を今、受容せよ。

 

 

 

そうしてまたぼくの相対は更新され引き上げられた。

 

 

 

ああ、これが丸の内サディスティック。

 

 

ごめんなさい、ごめんなさい。